Le Journal Blanc ~白のジャーナル~

あなたの明日をもっと輝かせる、素敵な気づきのお話。ふわっと、時に凛と。

#1 毎日ていねいに口にしたい、人生を好転させる魔法の言葉

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*「ありがとう」で心が晴れやかになった日

「ありがとう」の言葉に救われ、気持ちが晴れ晴れとした私自身のエピソードを、今日はお話したいと思います。

いつも行くスーパーのレジで、支払いをするため、列に並んでいたときのこと。
夕暮れ時、ちょうど混み合う時間帯でした。


かごいっぱいの食材を手際良くピッと精算しながら、隣のかごへ移していくレジ係の女性。
支払いを済ませ、かごを受け取って、足早に立ち去っていく買い物客の人々。
誰もが急いでいますから、レジ係の女性に目を向ける人などいません。
それなのにレジ係の女性は、一人ひとりの買い物客にきちんと頭を下げ、笑顔で「ありがとうございます」とくり返していたのです。



並んでいる間、その姿を見ていたせいでしょうか。
私の番がきて支払いを済ませ、おつりを受け取ったとき、無意識のうちに声が出てしまったのです。
「ありがとう」って。


レジ係の女性も驚いていましたが、「ありがとう」とつい口にした私自身も驚きました。
一瞬時が止まって、それから二人、見つめ合って笑ってしまって……。
「ありがとうございます! またどうぞ!」
ひときわ明るく大きな彼女の声に会釈を返して、かごを手に、私はその場を離れました。


実はその日、仕事で思うようにいかないことがあって、落ち込んでいた私。
けれどもその「ありがとう」の一件のおかげですっかり気分が変わって、
晴ればれとした気持ちで帰路につくことができたのでした。



帰りの道々、「ありがとう」という言葉の持つ不思議な力について、思いが巡ります。
「ありがとう」と言われれば、誰だってうれしいですよね。
けれど、それだけではありません。
「ありがとう」と口にした言葉は、ひるがえって自分に沁みてきたのです。
とても不思議な感覚でした。


レジ係の女性に、いつもあんなに気持ちよく接客してもらっていたんだな。うれしいし、同じ職業人として、敬意を抱いてしまうな。
自分が発した「ありがとう」によって、そう気づかされました。


普段忘れがちなことだけれど、生きていると、毎日たくさんの方にお世話になっているもの。家族や仕事関係の人ばかりじゃない。よく行くお店の人にだって……。人って、独りで生きられているわけじゃないんだな。たしかにみんな、つながり合って生きている。
そこまで思い至ったときには、本当に心がほかほか、あたたまっていたのです。

 

 

*気持ちを載せて、心をこめて。声に出して言ってみる

たった5文字の「ありがとう」は、なかなかのパワーを秘めているようです。

そういえば最近、声に出して「ありがとう」を言っていなかったかも? と思い当たったあなたは、ぜひ誰かに言ってみてほしいのです。



たとえば婚活で出会う男性に、「お時間をくださってありがとう」と微笑んでみるのはどうでしょう?
あるいは、あなたを悩ませている職場の同僚が、事務的な用件を伝えてくれたときに。
この頃反抗ばかりしてくるわが子が、「取って」と頼んだものを手渡してくれたときに。
いつからか笑顔を見せなくなった夫の出勤を見送るとき、その背中に。
気持ちを載せ、心を込めて「いつもありがとう」。


言われた方はきっとびっくりして、「何? いきなり」なんて訝しむかもしれませんね。
けれどその後で必ず、ちょっと嬉しくなるはず。
その人とあなたを包んでいた重苦しい空気に、風穴が開くのではないでしょうか。



ほんの小さな風穴も、あなた自身の人生をさっと好転させてくれる、かけがえないきっかけです。
気持ちを載せ、心を込めた「ありがとう」を、相手の方に伝え、贈り、響かせてみてくださいね。


最後に、このコラムを読んでくださったあなたに、私からも伝えたいと思います。
「読んでくださって、ありがとう!」
(声でお伝えできなくて、残念です)

 

 

 

Web magazine`Project DRESS’で、コラム「人生が好転する気づきの美習慣」を連載させていただいています。

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